平成19年11月15日

テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ:東京都港区 学長カーク・パタソン)は、11月10日六本木アカデミーヒルズにて25周年記念シンポジウム「改めて日本の国際教育を問う~その実質の探求」を開催しました。教育、国際企業・団体、メディア関係者や一般の参加者ら幅広い層が出席、盛況のうちに終了しました。

シンポジウムの冒頭オーストラリア国立大学アジア太平洋研究所名誉教授のガバン・マコーマック氏が「Reflection on an International Education Agenda for the 21st Century」、またコーン・フェリー・インターナショナル株式会社日本担当代表取締役社長、橘・フクシマ・咲江氏が「グローバルな人材を育てるには」というタイトルで基調講演を行いました。その後「高等教育レベルにおける国際教育」および「子供の英語教育」に焦点を当てた2つの分科会を開催。それぞれの分野の専門家を迎えて白熱した論議が繰り広げられました。

TUJは1982年海外大学の日本校として始めて東京に設立されました。今日までの間、約40の海外大学が日本に進出、撤退という選択を余儀なくされる中25年間存続できた大きな理由のひとつは、TUJが日本において独自の国際教育を体現してきたことにあります。米国本校のカリキュラムにのっとり授業はすべて英語で行われ、学部課程で84%、大学院課程ではほぼ100%のコースが外国人教授によって指導されています。また学生の約4割が外国人という環境の中、日本人と外国人の学生が互いに学びあうというTUJの文化を育んできました。

またもうひとつの理由としてはテンプル大学本校の国際教育に対する強いコミットメントがあります。米国ペンシルベニア州立大学であるテンプル大学は設立以来120年余りの歴史を誇ります。国際教育の重要性が問われる以前からその先駆者として、1966年にローマ校を設立しました。続いて1982年東京にTUJを開校。1999年には中国政府の要請を受け、北京にロースクールを設立するなど、世界中に教育の拠点を展開してきました。また米国外のテンプル大キャンパスや提携校で学べるインターナショナルプログラムは世界13カ国で行われています。本校の学生のインターナショナルプログラムへの参加率は近年急上昇しており、2006-2007年度の参加者は1,000名に達し、6年前と比較し約80%の増加となっています。

昨年7月就任したアン・ハート総長は、テンプル大学がこれまで以上に真に国際的な大学になることを大きな目標のひとつに掲げています。主な事例としては、まず台湾の主要な6つの大学(國立成功大學、國立臺灣師範大學、國立中山大學、國立臺灣科技大學、中原大學、東海大學)と今年10月二重学位制度の提携を結びました。これは台湾で3年間の大学学部課程を経た後、テンプル大学へ編入し、その後2年間で学士号取得と修士号取得を目指すプログラムです。また同月、中国政府とのロープログラム提携契約を更新しました。中国の政府官僚、弁護士、判事など法に関連した要職に就く層へアメリカ法、国際法など国際社会の一員として必要な法律の専門知識を提供し、中国の法体制確立へのサポートを継続します。

ハート総長は「TUJが25年にわたり日本及び世界各国からの学生にアメリカの高等教育を提供し続けてきたことを誇りを持っています。設立25周年を迎え今後は日本の政府、経済界、地域社会との連携・協力関係を強化しながら、将来の国際社会のリーダーを育成し続けていきたい」と述べています。