2010年2月09日

テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都港区/学長ブルース・ストロナク)は、「COOL JAPAN」のキーワードに象徴される現代日本のポップカルチャーを、それをとりまく社会問題も含めて文化人類学・社会学な見地から研究する、10週間のサマースクール(5月24日~7月28日)を開催します。テンプル大学米国本校からの留学生を主な対象としており、授業はすべて英語で行われますが、日本国内の日本人・外国人学生であっても、一定の要件を満たした上で参加することができます。

テンプルジャパンでは毎夏、マンガ・アニメなどを通して日本文化を研究する短期プログラムを開催し、多くの外国人学生の人気を集めてきました。今年はこれを、通常の夏学期の全期間(10週間)を使ったサマースクールに拡大し、アニメ・マンガだけでなく、アート・デザイン・音楽といった関連分野、マスメディアやネットメディアの影響、さらにニートやひきこもりといった社会問題もとりあげ、「COOL JAPAN(かっこいい日本)」をより多面的に研究します。学生はあわせて日本語コースも受講でき、日本への興味をさらに深化させることが可能です。

このユニークな10週間のスクールは、新しいタイプの知日派外国人の育成に寄与するとともに、日本人学生にとっては、外国人学生とのコラボレーションを通じて、自国文化を斬新な視点から再認識する機会となるでしょう。

本サマースクール運営責任者のカイル・クリーブランド(社会学准教授)は、以下のようにコメントしています。

「ポップカルチャーは、最近の日本研究(あるいはアジア研究)における最大テーマと言えます。政治・経済面ではたしかに中国の台頭が著しいかもしれませんが、”文化力” では今おそらく日本が最強でしょう。日本のデザインや消費者文化は、現在世界で最も影響力を持っており、その優位はしばらく続くと思います」

サマースクール期間中はクリーブランド准教授のほか、”Japanamerica: How Japanese Pop Culture has Invaded the US” の著者ローランド・ケルツ氏や、”The Otaku Encyclopedia” の著者パトリック・ガルブレイス氏などが教鞭をとります。

提供されるコースは以下の5つで、いずれもテンプル大学の正規単位を取得できます。1~4のコースでは、教室での講義・討論だけでなく、学外施設の見学やフィールドワークなども予定されています。

  1. 日本のポップカルチャーにおけるマンガ/Manga in Japanese Popular Culture(3単位)
    ・・・個別作品として、手塚治虫、水木しげる、宮崎駿、松本大洋などを取り上げます。
  2. 日本のポップカルチャーにおけるアニメ/Anime in Japanese Popular Culture(3単位)
    ・・・個別作品として、宮崎駿、大友克洋、押井守、松本零士などを取り上げます。
  3. 日本の若者とポップカルチャー/Japanese Youth and Popular Culture(3単位)
    ・・・マスメディア、ネットメディア、SNSから、ゴスロリなどのスタイル・サブカル、コスプレまで、若者がリードする文化革新を検証します。
  4. 社会文化的文化人類学の課題/Problems in Sociocultural Anthropology (3単位)
    ・・・ひきこもり、ニート、フリーター、パラサイトシングル、不登校などのトピックスの考察を通じて、現代日本社会の一面を読み解きます。
  5. 日本語コース(レベルに応じて3~4単位)

注記:
※ 授業はすべて英語。5つのうち3つを選択し、9~10単位を取得します。
※ コース詳細は「Summer Institute: Studies in Japanese Popular Culture (英語)」ページを参照ください。

日本国内からの出願について

日本国内からの本サマースクールへの出願は、通常の「学位取得を目的としない入学(Non-degree-seeking students)」の要件を満たす必要があります。TOEFL スコアその他の出願資格については、募集要項をご覧いただくか、下記までお問い合わせください。出願締切は4月1日です。

テンプル大学ジャパンキャンパス アドミッション・カウンセリング

電話0120-86-1026 (日本国外からの場合: +81-3-5441-9800)

E-mail ac@tuj.temple.edu