テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都港区/TUJ)の学生にとって、学びの場は大学の教室だけでなく、世界有数のグローバル企業の会議室や最新鋭のEV(電気自動車)の中になることもあります。2015年春学期のベライゾンジャパン訪問に続き、夏学期(6月)にはのべ16人の学生がAIGジャパン・ホールディングス(以下、AIG)とテスラモーターズジャパン(以下、テスラ)を訪問しました。この”現場訪問”は、国際ビジネス学科と就職部の主導で、主にDean’s List(成績の優秀な学生リスト)の学生を対象に実施しているものです。

AIG訪問では7人の学生が会議室に招かれ、代表取締役社長兼CEOロバート・ノディン氏からの貴重なお話に耳を傾けました。ノディン氏は、AIGの日本での歴史は1946年に戦後初の外資系損害保険会社としてAIG傘下であるAIU保険会社の進出したことに始まること、また、日本市場の特殊性、現在に至る保険業界の発展についてなど、幅広い話題に触れました。
ランチを交えてのQ&Aでも話は尽きることなく、ノディン氏は学生からの踏み込んだ質問にも真摯に応え、阪神淡路大震災で浮き彫りになったリスク・マネジメントについて、また「保険とは人の考え方を変えるもの」という自身の哲学も共有しました。ノディン氏はTUJの理事会メンバーでもあり、参加学生の2人はノディン奨学生として大学生活で受けた寛大な支援に対し、謝意を表する機会ともなりました。
その後、学生はAIG採用企画部長ジェームズ・レイランド氏より、世界100以上の国や地域にネットワークを持ち“多様性をばねに飛躍する”AIGが求める人物像について説明を受けました。学生にとって、AIGのような国際企業で働く具体的なイメージを描く機会となりました。最後に、2015年4月新卒入社でITアナリストを務めるTUJ卒業生のジェームズ・プレゼントさんから、就活と社会人生活について話を聞きました。学生は、先輩がTUJで学んだ「多様な人を巻き込む力」を大いに発揮し、ワークライフバランスを保ちつつ、活き活きと働く様子を耳にして、大きく頷いていました。


“排気量ゼロ”の向こうへ
テスラへの訪問では、9人の学生がファッショナブルな東京・青山のショールームに向かいました。

リクルーティングマネージャーのファビアン・ブロガード・シプリアーニ氏が司会を務めたテスラ日本支社社員とのパネルディスカッションでは、同社で仕事をすること、また日本でのキャリア機会についてお話がありました。エネルギッシュな精神と情熱にあふれたパネルディスカッションでした。テスラは2003年に創設。カリフォルニア州パロアルトに拠点を置くカリスマCEOのイーロン ・マスクが率いる企業で、日本オフィスは2010年4月に設立されました。

パネルディスカッション後に学生を待っていたのはモデルSの特別試乗体験でした。CO2排出量がゼロの電気自動車の加速パワー(時速0〜60マイルまでわずか3.1秒で到達)と走行時の静けさは印象的でした。その後のレセプションでは軽食を取りながら、学生はスタッフと更なる交流を深め、イノベーションを続ける同社の長期ビジョンや環境に対する取り組みについて学びました。
この訪問がきっかけで、国際ビジネス専攻のムン・シウさんは2015年秋学期の4カ月間、同社でインターンシップに挑戦する機会を得ました。「インターンシップを体験して”プロフェッショナル”という言葉の重みを実感できました。お客様にいかにかけがえのない”カスタマーエクスペリエンス”をお届けするか、またそしてなにより、チャンスを待つより自分で行動を起こすことの大切さを学びました。」とムンさんは語っています。
TUJの学生にとって、学びの場は教室内外で無限に広がっています。


参加学生
※専攻と学年は参加当時
AIG訪問:
- 茂田 愛子さん(日本)国際関係学科4年
- 劉 峰軒さん(中国)国際ビジネス学科3年
- 梁池 祐太さん(日本)リスク・マネジメント&保険学科(フィラデルフィア本校在籍)4年
- スティーブン・ロコロトンドさん(ルクセンブルグ)国際ビジネス学科4年
- 兼重ジョーダンさん(米国)国際ビジネス学科4年
- リチャード・ジェイさん(米国)国際ビジネス学科4年
- ヴァン・ニューエンさん(ベトナム)アート学科2年
テスラ訪問:
- ジョセフィーヌ・メジャさん(米国)国際ビジネス学科3年
- スティーブン・ロコロトンドさん(ルクセンブルグ)国際ビジネス学科4年
- 廣瀬 哲人さん(日本)経済学科4年
- 伊藤 笙子さん(日本)国際関係学科3年
- 小宮 アンソニーさん(日本)国際ビジネス学科4年
- リチャード・ジェイさん(米国)国際ビジネス学科4年
- 劉 峰軒さん(中国)国際ビジネス学科3年
- 兼重 ジョーダンさん(米国)国際ビジネス学科4年
- ムン・シウさん(韓国)国際ビジネス学科3年