「世界に羽ばたけ!」シリーズでは、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)の留学コーディネーターがTUJの提供する様々な留学の機会について紹介します。第2回目となる今回は、香港バプティスト大学(HKBU)に留学した木村純さんの体験談をご紹介します。
香港浸会(しんかい)大学(= Hong Kong Baptist University)は九龍地区にあり、1956年に前身の香港浸会書院が創設された後に、1983年に公立大学機関となり、1994年に改名して現在に至ります。8つの学部から成り立ち、学部・大学院の両レベルにおいて、教育と研究に共に力を入れています。創設時には名前が示すとおりキリスト教の信仰に基づく教育が目的でしたが、現在ではビジネス、科学、文学、社会学など幅広い分野の科目を専攻することができる総合大学になっています。
木村純さんは西武台千葉高等学校(千葉県)を卒業後、TUJのアカデミック・イングリッシュ・プログラム、Bridge Programを経て学部課程に入学。2018年秋学期に1学期間、香港バプティスト大学で留学を体験しました。
まずはTUJを選んだ理由と好きなところを教えてください
高校卒業後の進路に悩んでいた時に知り合いからテンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)のことを教えてもらいました。希望すればアメリカの本校でも学べるという点に惹かれてTUJを選びました。
もともと海外の大学に入学したかったのですが、経済的な負担が大きく断念していました。TUJなら実家から通えるので費用が抑えられるのもTUJを選んだ理由の1つです。それから、当時やりたいことがはっきり決まっていなかったので、入学後に専攻を変えられることも魅力でした。
TUJで学んでいるのは?
ドキュメンタリーやジャーナリズムに興味があったのでコミュニケーション学科を専攻しています。興味を持ったきっかけは、外国の異なる文化についての番組や、世界の政治や経済など様々な問題についてのNHKのドキュメンタリー番組を見て、私も自分自身で真実を確認して発信したいと思うようになったことです。アートや政治など、他に興味ある分野のクラスも取って学んでいます。
香港バプティスト大学(HKBU)に留学を決めた理由は?
HKBUはコミュニケーション学部が充実していると聞いたのと、中国語に興味があったのでこの大学への留学を決めました。また、HKBUの学生とTUJ Language Exchange Programで出会ったことがきっかけで、留学に行く前にHKBUを見学に行った事がありました。その時に、アジア以外の国から来ている学生も沢山いるインターナショナルな環境で、とても活気がある印象を受けました。興味があるクラス(フィルムやドキュメンタリーなど)もあり、学内の様子も気に入ったので、HKBUで勉強したいと思いました。
留学で体験したことの中で最も印象に残っていることは?
今回の留学で印象的だったのは、HKBUで開催されたGlobal University Film Awards という大規模な3日間のフィルムイベントです。映画関係のプロフェッショナルの講演を聞いたり、ドキュメンタリー、中国文学、アニメなど様々なジャンルの映画を鑑賞してとても勉強になりました。中でも興味深かった講演は、Max Howardさんの「Creating an Effective Story and How to Pitch it(効果的なストーリーづくりとピッチの方法)」でした。映画の効果的なピッチを作る方法が、わかりやすく説明されていました。
また、海外の他の大学からフィルムを勉強しに来ている学生も多くイベントに参加していました。同じことに興味があり、学んでいる人たちとの良い出会いの場にもなりました(参加していたのは台湾からの学生が多い印象でした)。海外から参加する学生の空港への送迎や通訳、案内などの運営を行っていたのはHKBUのフィルムやメディアを専攻している大学院の学生でした。学生が自ら運営し、積極的に参加する姿に刺激を受けました。
留学中、一番大変だったことは?
ルームメイトと上手くいかなかったことです。苦い思い出になってしまい残念でしたが、そのお陰でローカルの人たちと強い繋がりを作ることができました。現地で知り合った人たちが、寮の他に住む所を一緒に探してくれたり、自宅に泊めてくれたりと色々助けてくれました。同じ経験をした友人たちが、ただ話を聞いてくれた事も助けになりました。
友人の自宅に泊めてもらった時は、寮の生活とは違った香港での生活を体験することができました。中国の旧正月の飾りつけが沢山してあったり、(中国や香港ならではなのかはわかりませんが)狭い空間で工夫して洗濯をしたりしていました。友人宅での生活は貴重な経験になりました。
今回のことは辛かったことも含めて、とてもいい経験になったので結果的には良かったと思っています。
香港の好きなところを教えてください
香港の好きなところは、いろんな国の人が生活している事です。街で様々な文化を目にして様々な言葉を耳にしました。週末にタイ人と思われる人たちが公園や橋の上に集まって、みんなで歌ったり話したり盛り上がる宴会の様子や、イスラム教の人たちがモスクに集まる様子など、日本ではめったに見られない光景をたくさん目にしました。
行ってみて好きになった場所は香港島からフェリーで30分くらいのところにあるラマ島です。自然豊かな小さな島にクラフトショップやカフェがあって、人が少ないので、旺角(モンコック)などの香港らしい街と打って変わって、リラックスできる所です。島で有名な、豆花(トウファ)という豆乳でできたデザートも美味しかったです。
卒業後の進路はどのように考えていますか?
卒業後の進路はまだはっきりと決まっていません。ドキュメンタリー映画/番組に関わる仕事をしたいと思っていますが、自分がどんな形で関わりたいかなど明確ではありません。香港バプティスト大学(HKBU)留学中に経験したボランティアがきっかけで、日本語講師もやってみたいと思うようにもなりました。
日本語講師のボランティアでは、一からクラスの内容や教材を作成して、週に一度HKBUの学生に日本語を教えていました。私の授業に参加してくれた学生の多くは、HKBUの日本語のクラスが定員オーバーで履修できなかった学部生や日本語に興味のある大学院の学生でした。
授業に参加してくれた学生と相談して、模索しながら授業を作りました。少人数で集まって、アニメや漫画などの趣味について日本語で話すイベントも企画しました。とてもやりがいを感じたので、日本語講師になることにも興味を持ちました。
留学を考えている学生へのアドバイスをお願いします
積極的に行動することが大切だなと思いました。色々なイベントに参加したり、自信がなくてもどんどん新しいことに挑戦することで、様々な出会いや発見がありました。
TUJの留学コーディネーターについて
TUJの留学コーディネーターの林哲平は、留学に興味のある学生のスケジュール、申請資格の確認と手続きの支援、学業や職業、個人の目標に基づいた最適なプログラムの選択などのサポートを行っています。TUJに来る前はオレゴン州立大学や早稲田大学、Northwest Returnee Conference(現在はLife After Study Abroad傘下のカンファレンス)で勤務し、留学や海外インターンに興味がある学生を支援してきました。留学に興味のあるTUJの学生は、GoAbroad@tuj.temple.eduにメールでお問い合わせください。