テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区/学長ブルース・ストロナク/以下TUJ)では、日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて米国テンプル大学本校と協議の上、 3月2日から16日までの2週間、春学期中の教室での授業を中止し、オンラインによる授業に切り替えて対応しています。
入試および春休みにより3月が休講中の日本の大学とは異なり、セメスター制度を採用している多くのアメリカの大学では1月から4月中旬が春学期にあたり、TUJでも3月は春学期の期間中です。しかし感染拡大防止措置を講じる必要があると判断し、学業上遅延のないようオンラインによる授業に切り替えたものです。大学自体は開校しており、学生への支援を継続しています。
オンライン授業の実施にあたっては、2月28日に教務担当副学長ジョージ・ミラーより各教員に対してZoomを使用した実際のオンライン授業に関するデモンストレーションとQ&Aセッションが開かれました。週末含め、72時間ときわめて限られた準備期間で迎えた先週3月2日の初日。
「It’s happening.(うまくいっているようだ)」(副学長ミラー談)
教授たちは、このような状況であるからこそ普段通り学生に接するようこころがけています。コンピューターの画面を通して学生達と授業のやり取りする中、いつもの教室では発言しない学生から発言や質問がでるという新たな発見もありました。
授業以外でもインターンシップ説明会等をオンラインに切り替えています。説明会を主催する就職部は「出席率がとても高い。チャットだと数多く質問が飛び交ったり。移動がないので授業の隙間時間を利用してオンラインでセミナーに参加できるのは学生にとって便利なのかもしれない」と話しています。
副学長ミラーが行った学生向けのアンケートによると、もちろん対面授業のほうが良いがオンライン授業の満足度もおおむね高く、新たな学びの形としての可能性を探る貴重な機会となっています。テクノロジーを受け入れること自体は学生にとっては容易ですが、Wifiや端末の環境がそれぞれ異なるため、一週間の試行錯誤を経てもスムーズなやり取りが進まないクラスもあることが今後の課題といえます。
テンプル大学全体では、TUJ、米国フィラデルフィア本校、ローマ校とも合わせて、現在のところ関係者の感染は報告されていません。引き続き、感染拡大予防措置の励行に努め、春学期授業および大学運営を継続していきます。
<TUJの新型コロナウイルス対策>
- 新型コロナ対策、TUJ卒業生新素材でマスク生産 (2020年5月26日)
- 新型コロナ対策 学生ファーストのTUJ施策「いまできること」(4月30日現在) (2020年5月1日)
- 日英両言語でオンライン企業説明会。海外からも参加 (2020年4月30日)
- テンプル大学の新型コロナウイルスとの闘い(2020年4月7日時点) (2020年4月14日)
- 新型コロナ対策特別措置として、海外大学在学中の学生向け「夏学期(5月25日~7月29日)のみ受講」を実施 (2020年4月1日)
- 新型コロナウィルス感染症拡大予防措置におけるオンライン授業の実施について (2020年2月28日)