現在英語講師、高校の音楽講師、翻訳家、英語発音コーチとさまざまな分野で活躍中の松田奈桜(まつだ・なお)さん。新たなスキルを身に着け、活動の幅が広がっていったのは、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)生涯教育プログラムでの学びがきっかけだったとのこと。どのように活用されているか伺いました。
TUJ生涯教育プログラムのことは、どのようにお知りになりましたか?
ウェブサイトの検索で、「生涯学習」をキーワードにヒットしたのがご縁です。英会話スクールではない、何かに特化した学びの場を探していました。フィラデルフィアの米国本校のことも知っていましたし、また受講料もリーズナブルで、講座数、コンテンツの多さにもびっくりしました。
一般講座や修了証書プログラムも受講されています。そのパワーとモチベーションについて教えてください。
「日本人のための英語指導法」の修了証書プログラムを昨年終えました。「国際ビジネスコミュニケーション」、「IT関連スキルアップ:コンピュータグラフィックス&ウェブデザイン」の講座も受講しています。私は大学に行ったことがなかったので、「大学」という言葉、環境が魅力でした。ネイティブの講師陣が、日本で一般的ではない方法で授業を進めてくれますので、教授法、指導法を学んで自分の教え方に活かしたいというニーズとも合致しました。TUJの講師の皆さんがご自身のことを積極的にアピールなさる姿勢にはびっくりしました。シラバスもしっかりあって、学生に魅せる、素晴らしい講座の数々。学びの評価表、きっちりフィードバックをいただけるのも驚きです。
講師の方の学生に対するフォローも、本当にモチベーションアップにつながっています。「ビジネス交渉・実践スキル」の講座は、ミュージシャンとして、言葉の面白さを学びましたし、視野が広がりました。「語彙・リーディング指導法」の最終プロジェクトでは、徹夜で取り組んだ甲斐あって、講師の方にとても評価されました。褒められると子どもみたいにやっぱりうれしくて、モチベーションがあがりましたね。がむしゃらに昼夜勉強に取り組む私を見て、主人はなかば“呆れて”、協力してくれました。
他の受講者が様々な国籍の方々というのも魅力です。講座終了後のいまでも5-6人とやりとりをしていますよ。イベントに一緒に行ったり。受講仲間はフィリピン、スペイン、ガーナ、ポーランドなど。横のつながりは貴重です。(コロナ禍以前、対面授業の折)土日の講座は皆で一緒にランチに行ったことも楽しかったです。
ご自身のスキルアップ、キャリアアップにどのようにつながっていますか?
受講がきっかけで、英語の発音に特化した教育者向けのワークショップに参加しました。去年英語の発話練習アプリ開発会社で、幸運にも日本語版翻訳に関わることになったのです。テクノロジー、会社、ビジネス…学びからすべてがつながっていきました。
いま高校で音楽の講師をしていますが、ピアノ、歌、キーボード、バンド、ボイストレーニングと幅広く教える中で、音楽と英語は似ているなと感じます。双方の共通点が見えてきて、どちらもまさに「音を楽しめる」、英語の発音練習ももっと楽しく練習できるんじゃないかと思います。生徒たちには楽しく勉強して、英語も音楽もコミュニケーションツールとして楽しく使えるように学んでほしいです。そんな方法を広めていきたいと思っています。
コロナ禍で、英語も音楽も、オンラインの授業となりましたが、それが学びの環境として合っている生徒もいます。新たなテクノロジーがあったらどうなのか、オンラインだったらどうするのか、教授法のコミュニティではウェブサイトでオープンに、仲間と自分のやり方の情報共有をしています。教えることと学ぶことは双方向に作用して、どんなことに関しても無駄になることはないと強く思います。