左:テンプル大学・ジャパンキャンパス名誉学長 ブルース・ストロナク 右:ゴールドマン・サックス証券株式会社代表取締役社長 持田昌典氏
テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区/学長:マシュー・ウィルソン、以下TUJ)は2021年9月9日、「持田・ストロナク全額奨学金」の創設についての記者発表会を開催しました。
記者発表会には、今回の奨学金に個人資産450万ドル(約5億円)を拠出したゴールドマン・サックス証券の持田昌典社長、持田氏との長年の友好関係から運用型基金による奨学金創設を提案したブルース・ストロナク前TUJ学長がそろって出席し、日本の若い世代支援にかける思いを語り合いました。
持田社長は、大学卒業後に入社した第一勧業銀行(現みずほ銀行)に勤務していた時、米国のビジネススクールに留学するチャンスが巡ってきました。しかし自分にそんな学力があるのかと悩んでいた時にストロナク前学長に出会いました。当時慶応義塾大学で教鞭を取っていたストロナク前学長からの励ましを受けて懸命に勉強し、ペンシルベニア大学の名門ウォートン校出願のための推薦状も書いてもらい、人生に転機が訪れたことを紹介。「ブルースがいなければ、今の私はない、と強く感じてきた。そろそろ、それを形にしないと申し訳ないと思い、テンプルへの寄付につながった」と今回の創設の経緯を語りました。
持田氏は、日本に7人に1人の子供が貧困状態にあると知り、15年ほど前から恵まれない子どもたちへの支援もしています。そのことにも触れつつ、「勉強したくてもお金がない人がいる。はいあがっていくためには教育しかない。社内でも若い人たちに期待しているのは『やりぬく力』」だと話し、奨学金を通じて、若い人たちにあらたな機会をつくることへの期待を寄せました。
ストロナク前学長は、「出会ったときから、彼の知性、強さ、誠実さは明らかでした」と振り返り、その後の活躍や社会への貢献が思い通りに素晴らしいことを語りました。一方、日本の大学でも教鞭をとった経験から、日米の大学教育の特徴を解説。「アメリカの大学は競争が激しいので、強い人をつくることができる。TUJは学生や職員の多様性もあり、日本の学生にとって本当の意味でのグローバル教育を受けることになる」と話した上で、TUJに公立高校出身者が少ないことに触れ、「今回の奨学金を通じて、地方の国公立校の出身者にもグローバルな教育を受ける機会が広がれば、日本の資産になる」と話しました。
持田氏は最後に「若い人の可能性は無限大。自分がどこで生まれたとかは関係ない。最後は自分でがんばれるか、自分で目標を定めて走れるかだ」と若い人へ力強いエールを送り、発表会を締めくくりました。
「持田・ストロナク全額奨学金」創設に関するプレスリリースはこちら
現在、2022年にTUJに進学する第一期の持田・ストロナク奨学生の出願を受け付けております。詳細はこちらをご確認ください。
朝日新聞デジタル
ゴールドマン日本法人社長の寄付で奨学金制度、返済不要 テンプル大
毎日新聞(デジタル)
米大日本校に奨学金制度 ゴールドマン・サックス日本法人社長
日本経済新聞(電子版)
テンプル大が奨学金基金、ゴールドマン日本社長5億円寄付