在日米国商工会議所で講演するマシュー・ウィルソンTUJ学長。

2024年5月20日、テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区/学長:マシュー・ウィルソン、以下TUJ)のマシュー・ウィルソン学長が在日米国商工会議所(ACCJ)に招かれ、会員を対象に講演を行いました。講演のテーマは「米国高等教育機関として、テンプル大学が日本の国際教育において果たしてきた役割と、日米高等教育の現状」。TUJのこれまでの実績、現在の取り組み、将来の計画が幅広く紹介され、ビジネス界と教育界から集まった参加者は熱心に聞き入っていました。

ウィルソン学長は、米国と日本の高等教育の現状を詳細に分析し、両国が直面する課題について説明。TUJの歴史にも触れ、その42年余りにわたる歩みの中で困難な課題の数々をどのように克服してきたかを語りました。2024年現在、多くの高等教育機関が逆風にさらされる中、TUJは過去3年間で学部生の数をほぼ倍増させています。さらにウィルソン学長は、京都における新しい拠点の開設や、長崎県、愛媛県、山梨県との包括連携協定など、国内外から注目を集めるTUJの戦略的な取り組みについても詳しく紹介しました。

講演の主なポイント:

AIが制作したフクロウのアートワークを紹介するウィルソン学長。
  • 2024年春のTUJ学部課程の入学者数が2240人に達し、2020年春から約2倍、2014年春から約3倍に増加し、力強い成長を示す結果となった。
  • 京都の新キャンパス計画の発表により、TUJ が提供する教育の地域が拡大され、著しい発展が示された。
  • TUJが刻んだ40年余りの歴史を振り返り、様々な課題を克服して、2005年に日本政府から「外国大学の日本校」として初の指定を受けるに至るまでの歩みを詳説。
  • アメリカの教育と多様で国際色豊かな学生や教員というユニークな組み合わせを、どのように融合させているかを説明。思いやりのあるコミュニティと学生ファーストのアプローチを重視する方針を紹介。
  •  教育におけるAIにまつわる懸念に対して、教室での新しい学習機会の事例を紹介。AIが生成したグラフィックデザインを紹介し、高等教育にAIを効果的に取り入れる戦略を説明。

講演は活発な質疑応答セッションに移行し、知見を得た参加者たちからは、刺激を受けた旨や感謝を伝える言葉が述べられました。教育とAI、就職状況、グローバル化におけるTUJの役割などについて活発な議論が交わされ、日米両国の教育における課題や可能性についての有意義な意見交換の場となりました。

2020年にテンプル大学に学長として帰任したウィルソン学長は、TUJにおける過去の経験と、米国オハイオ州とミズーリ州の大学の学長としての経験を活かし、数々の革新的な取り組みを推進してきました。

テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)について: TUJは、米国フィラデルフィアのテンプル大学の日本校で、1982年に設立されました。外国大学の日本校としては最大規模かつ最長の歴史を誇ります。TUJは日本でアメリカ式の高等教育を提供し、文化の架け橋として、グローバルな視点と相互理解を育んでいます。学士課程に加え、教育学研究科(修士・博士)、マネージメント修士、ロースクール(LLM)、そして学位をともなわない生涯教育プログラム、企業向け教育、アカデミック・イングリッシュ・プログラムなどを提供することで、多様なニーズに応えています。


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