TUJ卒業生のミキ・ブッシャーさんが、東京都世田谷区のキャンパスで自身のプロジェクトについて語る様子。
テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)の2008年卒業生であるミキ・ブッシャーさんは、日本の書道を 通じて日本と南フロリダを結び、文化交流の促進や教育支援に取り組んでいます。

TUJで経済学の学士号を取得したブッシャーさんは、現在マイアミを拠点に「Kisen Calligraphy」 として活 動。マイアミ日本商工会(JBAM)の幹事メンバーとして、日本企業と地域社会の橋渡しも担っています。
近年では、 インテル・マイアミCFと「ジャパニーズヘリテージナイト(Japanese Heritage Night)」を立ち上げ、応援用鉢巻きのデザインを手がけるなど、スポーツを通じた文化発信にも携わっています。
また、ブッシャーさんの書は2年連続でマイアミ・マーリンズのジャージデザインに採用されています。今年は9月12日に ローンデポ・パークで開催される「ジャパニーズヘリテージセレブレーション(Japanese Heritage Celebration)」にて配布予定です。当日はロサンゼルス・ドジャースとの試合が予定されており、イベントへの関心も高まっています。
TUJで培われた挑戦と書道への回帰
ブッシャーさんはTUJ在学中、経済学専攻の仲間たちと学びながら、多様な活動に積極的に取り組みました。友人とインドア・ロッククライミングクラブを立ち上げた経験は、現在の活動にも通じる主体性の原点となっています。
2012年に結婚を機にフロリダへ移住。子育てを通じて「自分に何が伝えられるか」を見つめ直し、幼 少期に学んでいた習字を再開しました。その後、日本の書道教室での研鑽をオンラインで継続し、師範資格を取得しています。
教育活動と地域社会への貢献
2019年よりマイアミ補習校にて習字指導を開始。同校は日本の文部科学省に認定された教育機関であり、現地の子どもたちに日本語および日本文化の教育を提供しています。ブッシャーさんは指導に加え、チャリティー活動を通じた学校支援にも関わり、2026年4月にはその貢献により表彰を受けました。
また、令和の始まりを祝うイベントで生徒たちに「令和」の文字を書かせたことが活動の契機となり、 その後、地域の美術館やコミュニティイベントでの展示へと発展しています。
さらに、「書くことは伝えること」という考えのもと、活動の場はメディアにも広がっています。近年では、南フロリダのカリビアンラジオ局WAVS 1170 AMの番組「Ace Talk」に出演し、日本人コミュニティの一員として文化発信を行っています。2026年5月10日の母の日の放送では、日本語で感謝の言葉を紹介し、言葉と文化を伝える取り組みを行いました。
「生きた書道」としての実践

書道とは、一画一画を重ねることで作品を完成させる芸術です。ブッシャーさんはこの考えを発展さ せ、地域社会と日本人コミュニティをつなぐとともに、スポーツを軸に文化・教育・ビジネスを結びつける活動を展開しています。
インテル・マイアミCFの試合において、自身がデザインした鉢巻きを身につけた観客が応援する光景 は、書道が社会の中で機能していることを実感させる象徴的な場面となっています。
ブッシャーさんは自身の歩みについて、「すべては一本の線でつながっている」と語ります。幼少期の習字、 TUJでの学び、そしてマイアミでの活動が現在へと結びついているといいます。
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