平成14年11月7日
テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は10月29日(火)、ホテルオークラにて創立20周年記念イベントを開催しました。創立20周年記念シンポジウム「日米対話:プライバシー保護の実現にむけて」に続き、レセプションを開催し、各方面のTUJ支援者、教育関係者、自治体関係者、ジャーナリストなど約150名が参加、盛況のうちに幕を閉じました。
第一部のシンポジウムは「日米対話:プライバシー保護の実現にむけて」と題し、パネリストとしてジャーナリストの櫻井よしこ氏を迎え、TUJ副学長のローレンス・レペタとともに、プライバシー保護の問題について討論を繰り広げました。司会を務めるTUJの学部教授ジェフリー・キングストンにより両氏が紹介され、まず、TUJの副学長、法学修士課程のディレクター/教授であるローレンス・レペタが日米のプライバシー保護に関する法律の相違点、またテクノロジーの進化によりプライバシーの保護がより一層困難な状況になっている現代社会への警鐘を述べました。レペタ教授に続き、櫻井氏は、プライバシー保護と報道における言論の自由に関する政府の政策に対し、今日まで常に批判の目を向けてこられた経験を活かし、政府の新しい情報収集システム「住基ネット」に関する批判的意見を鋭い洞察をもとに展開しました。日英の同時通訳を導入して行われたシンポジウムは、予定時間を大幅に延長し、質問をすべて受付けることができないほど、熱のこもった展開となりました。
続いて行われたレセプションには、シンポジウムに参加できなかった招待者も加わり、TUJ学長カーク・R・パタソンのお礼の言葉に続き、TUJがキャンパスを構える港区の原田敬美区長の乾杯の音頭で幕を開けました。参加者の中からは、第一部のシンポジウムの充実度に満足する声、TUJの将来に期待する声が聞かれ、20周年を祝うにふさわしい華やかな雰囲気に包まれました。今回の20周年記念イベントの成功は、TUJの20年間に渡る歩みを振り返ると同時に、新たな歴史を刻む第一歩として大きな意味を持ちます。