テンプル大学ジャパンキャンパス (東京都港区/学長ブルース・ストロナク/TUJ)は、オレゴン大学から11名の学生を迎え、東京周辺の企業・組織で実施する夏期インターンシップ・プログラムを初めて実施しました。8週間にわたるこのプログラムは、TUJとオレゴン大学の大学間連携の一環で、オレゴン大学の依頼を受けてTUJが開発したものです。オレゴン大学の学生は、6月中旬から8月初旬にかけて、TUJが日本で培ってきた経験を生かして開発したインターンシップ・プログラムで多くのことを学びました。学生は東京で価値ある実務経験を得るだけでなく、単位も取得しています。

TUJでは長年構築してきた企業とのネットワークを活かし、学期単位のインターンシップ・プログラム(単位認定・非認定を含む)を実施しています。米国本校(フィラデルフィア)を通じて来日する学生を含め、開校以来述べ1,200名以上の日本人・外国人学生がこのプログラムに参加しており、その数は過去10年で10倍に成長しています。しかしながら、夏季集中型の単位取得インターンシップのみを目的に、米国から短期留学生の一団を直接受け入れるのは初めての試みです。

アジア研究専攻のScott Fleishmanさんは、オランダに本社を持つ、スポーツタイム計測機器を手掛けるMYLAPS Japanでインターンシップに取り組み、「日本語を練習できて楽しかったです。また、仕事をするという環境を心地よく感じるようになりましたし、ここで使ったスキルに自信が持てました。」と話しています。

マーケティング専攻の4年生、Joy Doaneさんは、グローバル・デジタル広告代理店のマレンロウ・プロフェーロでの経験を振り返り、「日本の広告業界において、外資系の広告代理店が日本の典型的な代理店と同じ土俵で勝負するには、柔軟な対応力など更なる価値を提供する必要があるということが、私の最大の学びでした」と語っています。

「私がより学んだのは、多文化環境において日本人と外国人とがいかにして共に働くかといったことでした」と、東京のデルタ航空財務部でインターンシップを行った沖縄出身の総合科学専攻3年の喜瀬真悟さんは話します。

日米両国政府は2020年までに、2国間の学生交流を2倍にするという目標を設定しています。また2014年4月のオバマ大統領と安倍首相の共同声明では、アメリカ人学生に日本でのインターンシップの機会を増やすという具体的な誓約がなされ、TUJの学部課程ではこれに沿ってインターンシップに国内で参加するアメリカ人学生に奨学金を提供するTOMODACHIインターンシップ・プログラム等を既に実施しています。

今回の大学間連携は、2015年に東京で行われた日米間教育パートナーシップ構築に関する「チームアップフォーラム」で、オレゴン大学国際担当副プロボストのDennis Galvan氏が、TUJ学長ブルース・ストロナクと出会い、TUJインターンシップ・プログラムについて知ることとなったのがきっかけでした。

Galvan氏は連携の背景について次のように語っています。「オレゴン大学は、やりがいがあり価値ある21世紀型教育を提供するため、学生にインターンシップの機会提供の幅を広げています。本学の卒業生は4つに1つの職が国際取引に関連すると言われるオレゴン州の出身ですから、大学としては彼らが太平洋をまたいでビジネスを行う企業や組織で活躍できるよう準備させる必要があります。日本語を学びながらビジネスかジャーナリズムを二重専攻、あるいは副専攻として選ぶ学生の多くは、専攻分野の内容と語学スキルを組み合わせることのできる実践的な体験を求めています。TUJのインターンシップは、そのどちらをも実現できるユニークな体験を提供してくれました。今後もこの協力関係が続いていくことを期待しています」

TUJのインターンシップ・プログラムは、学部生のキャリア開発の基盤の一つです。現在、インターンシップ先は100を超え、米国大使館やGE、IBM、AIG保険など官民領域の広分野において実施されています。多様な学生のニーズに応えるため、TUJはさまざまな産業、職種、規模の企業でインターンシップが実施できるようインターンシップ先との関係開発・維持に努めています。日本企業でもインターンシップへの関心が高まっており、TUJは大学主導の長期的かつ単位取得可能なインターンシップの発展に貢献しています。