秋学期初日の受付(8月31日撮影)

テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区/学長ブルース・ストロナク/以下TUJ)では8月31日より秋学期を開始し、キャンパス内で約20%の対面授業を始めました。

新型コロナウイルス対策で、TUJでは春学期途中の3月2日からいち早くオンライン授業を取り入れて対応してきましたが、秋学期からはアートやワークショップなどの授業を対面で行います。そのほか、オンライン授業に加えて対面とオンラインの混合/ハイブリッド型も導入します。

TUJ「ハイブリッド型」授業(コミュニケーション学科)
オンラインで参加希望の学生はオンラインで、対面希望の学生は教室で受講する「ハイブリッド型」授業(コミュニケーション学科)
TUJ「ハイブリッド型」授業(アートクラス)
初日はオンラインで、その後、学生の希望に合わせて対面またはハイブリッドを検討(アート学科)

正門ではすべての入構者に対して、①検温、②アルコール手指消毒、③マスクまたはフェイスシールド着用、④学生、教職員はID番号登録による入構管理(訪問者は記名)を徹底しています。各教室内やカフェテリアなど共有施設ではテーブル、椅子、デスクの数を制限し、各所にアルコール消毒液を設置し、感染予防、ソーシャルディスタンス遵守の対策を講じています。また、入館プロトコルを守るため、学生パトロールを置き安全を強化しています。

間隔をとりながら利用するTUJカフェテリア
間隔をとりながら利用するカフェテリア

対面授業は、既に夏期に実施したアカデミック・イングリッシュ・プログラム(AEP)の小中高夏休み短期集中講座など、コロナ対策を講じながら進めてきた前例があります。

国際関係学科4年ディニア・ヤング‐ジョンソンさん(米国出身)は、海外渡航制限がかかった今年春以降、日本に残ってオンラインで授業履修を続けました。対面授業の一部再開は、「とてもうれしいです。いま、10月に受験を予定している外交官試験の勉強も続けていますし、難しい状況にあっても自分の目標に向かって着々と進んでいます」と受け止めています。

「大学に来るまでの電車が怖かったです。ただ、学内では入口で検温をやっていたり、思ったより人が少ないなぁと思いました」と語ってくれたのは、国際ビジネス学科1年の五味瑠南さん(神奈川県出身)。2月末以来初めてのキャンパスで、「半年ぶりに友だちに会えるのが楽しみです」。

秋学期から対面再開の授業を担当する国際ビジネス学科上級准教授 本合暁詩は、「(対面か、オンラインか)学生に選択肢があるのはいいですね」と語っています。オンライン授業の運営では、テストや配布資料など、通常の対面授業とは異なる対応が求められ、教員側の準備やネットワーク環境、機器機材の対応などさまざまな工夫が必要です。

教務担当副学長ジョージ・ミラーは、今後について次のように語っています。

「今は少しずつキャンパスでの日常に戻る対応を進めています。安全対策を講じながら、最善の教育を提供し続けることが私たちの責務です。オンライン授業で非常にうまくいっているクラスもあれば、アートなどのように対面が求められるクラスもあります。日本国内のこの比較的安全な状態が維持され、対面授業を増やせることを期待しています」(ミラー談)。

米国ペンシルベニア州のフィラデルフィア本校では、キャンパス内での感染者数上昇に鑑み、8月31日から2週間の対面授業停止の措置を取っています。TUJでも、万一クラスター発生など感染者が確認された場合には、適切な措置を講じ、正確な情報開示に努め、日本国内、東京、地域周辺の情勢を注視し、随時対応していきます。