平成15年3月14日

テンプル大学ジャパンキャンパスの学部課程では、このたびアート学科を新設することになりました。アートのプロフェッショナルを育てるための教育はもちろんのこと、一般教養としてのアート教育を広く提供することを主眼に、ひいては日本の芸術・文化の向上に貢献していくことを目的としています。

現代美術、デジタル・アートの先進国ともいえるアメリカでは、教育の一環として幅広く芸術に親しむ機会を設けています。対照的に、日本の大学レベルにおける美術・映像などを含む芸術教育は、依然として一部の限られた学生が対象であり、一般的とは言えません。

テンプル大学アメリカ本校の芸術学部、タイラー・スクール・オブ・アート (Tyler School of Art)は、1935年の創立以来著名な教授陣を揃え、多くの優れた芸術家を輩出し、全米の美術大学の中でも極めて高い評価を受けています。テンプル大学ジャパンキャンパスのアート学科では、そのカリキュラムにのっとり、教養としてのアートへの理解を深めると同時に、学生がプロフェッショナルとして幅広いセンスとスキルを習得できるよう指導していきます。日本のキャンパスで受講できる主なコースは、アートの基礎(デザイン、ドローイング、ペインティング、立体デザイン)、デジタル・フォトグラフィー、デジタル・イメージング、インターネット・イメージング、ムービング・イメージ、モーション・グラフィックス、メディア・アート、美術史などです。

アート学科で学ぶことにより、アメリカ本校芸術学部を含む英語圏のアートスクールへの編入・進学が容易になります。海外でアートを学びたいと考えている学生にとって、その準備期間および英語を含む基礎学習の習得期間として絶好の場といえます。また、留学をせずにテンプル大学ジャパンキャンパスで卒業しても、アートの学士号(B.A. in Arts) が取得でき、就職先としてデジタル・メディア関連企業や、デザイン関連部署、美術関係などさまざまな可能性が広がるほか、大学院進学への近道ともなります。

新設のアート学科を担当する渡部真也教授は、テンプル大学タイラー・スクール・オブ・アートの卒業生であり、TUJの卒業生でもあります。今回の学科新設にあたり、「テンプル大学ジャパンキャンパスで、より多くの学生にアートの素晴らしさを体験してもらい、世界にチャレンジ出来るような基礎を築いてほしい。」と期待しています。