2008年4月30日

テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)では、学生ひとりひとりがそれぞれの専門・興味の分野で独自の課題に取り組んでいます。最近その成果が注目・評価された3つの例を紹介します。

夕張国際学生映画祭2008でTUJ学生がグランプリを受賞

TUJ映画・メディアアーツ(FMA)専攻のジョン・A・リパーティトさんが、2008年2月22日から24日まで北海道夕張市で開催された第2回夕張国際学生映画祭でグランプリに輝きました。受賞作「MRA: The Monster Removal Agency」は20分のアクション・コメディで、日本のテレビ番組のヒーロー物や80年代のアメリカのホラー映画に着想を得た作品です。「MRA」は最終選考に残ったアメリカ、中国、ブラジル、日本の6作品からグランプリに選ばれました。TUJのFMA担当のカール・ノイベルト講師は「日本で撮影した外国人監督の作品が日本の映画祭で大きな賞を受賞したのは初めてのことだと思います。学生の映画製作の歴史において画期的なことです」と述べています。

リパーティトさん(アーティスト名「JR リパーティト」)は受賞にあたって次のような感想を寄せています。「元々は英語の教師として2001年にニューヨークから日本に来ました。作品の『MRA』の主人公と同じようにもっと自分に合った仕事を見つけたいと思い、2007年の夏に教師を辞めてテンプル大学ジャパンキャンパスで映画の勉強を始めました。将来は日本にとどまって、コマーシャルやテレビ番組、そして長編映画も監督したいと思っています。作品が日本とアメリカ両国の観客に喜んでもらえたらと願っています。」

MRAについての詳細は、http://vimeo.com/18865496 をご覧ください。

TUJ 学生会が「イラク・ウィーク」を実施

TUJ学生会は、イラクとアメリカの時事について洞察を深め、視野を広げるために、「イラク・ウィーク」を計画・主催しました。このイベントは、会期中3 人の特別ゲストを招いて講演会を行うなど、大成功のうちに終わりました。4月1日(火)にジュマイリ駐日イラク大使による講演がキャンパスで行われたのに続き、4月3日(木)には「イラク自由作戦 II」において第1海兵師団の航空司令を務めたアメリカ海兵隊のゲイリー・A・クリング中佐がその経験を学生たちに語りました。最後に4月4日(金)に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民映画祭のディレクター、キリル・コニン氏を招き、ドキュメンタリー映画「Iraq in Fragments(イラクのカケラを集めて)」が上映されました。難民映画祭の公式上映作品に選ばれたこのドキュメンタリーは、サンダンス映画祭でも複数の賞を受賞、アカデミー賞にもノミネートされた作品です。この映画の詳細については、http://www.iraqinfragments.com/ をご覧ください。

「スワデッシュ・デロイ奨学金コンテスト」でTUJ の学生が第2位を受賞

日本外国特派員協会(FCCJ)主催の2007-2008年スワデッシュ・デロイ奨学金コンテストにおいて、TUJの学生クリストファー・マイヤーズさんがビデオ作品で第2位に入選しました。作品は、日本の自動販売機をテーマに取り上げたもので、10大学から寄せられた25点の応募作品(論文18点、写真 4点、映像3点)から選ばれました。マイヤーズさんには賞金30万円が授与されます。

映像部門の審査員の1人ダン・スローンさんは「とても独創的なテーマを扱った点を評価しました。マイヤーズさんの作品は、進取的で、伝達力にも優れ、編集技術も見事で、『プロの作品を彩る要素がすべて揃った』作品に仕上がっています」と論評しています。

スワデッシュ・デロイ奨学金は、ジャーナリズムの世界で活躍を目指す大学生を支援するため、著名なジャーナリストでFCCJのメンバーであるスワデッシュ・デロイ氏を称えて創設されたものです。

受賞作の映像は、http://www.chris-meyers.com/CM-Vending.mov でご覧いただけます。