写真:高校生のグループを指導するAEPの講師

テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都港区/学長:ブルース・ストロナク、以下TUJ)は、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に採択された神奈川県横浜市立南高等学校(以下横浜南高)から要請を受け、同校の1年生198名を対象に2015年9月26日(土)、10月3日(土)の2日間、短期集中英語プログラムを実施しました。今年度のSGHは公募190校から56校が選ばれ、横浜南高は神奈川県で選ばれた2校のうちの1校です。TUJのアカデミック・イングリッシュ・プログラム(AEP)がカリキュラムデザインを行い、当日の授業はAEP講師の指導監督のもと、TUJで学ぶ多様な国籍・文化的背景を持った現役学生ティーチング・アシスタント(TA)が教えるというユニークなプログラムです。

写真:高校生のグループを指導するAEPの講師

横浜市立として初の併設型中高一貫校である横浜南高は、生徒が「グローバル社会の課題と向き合う」ために、”TRY & ACT”という目標を掲げてグローバル・リーダー養成プログラムを実施しています。その一環として、今回TUJが要請を受けプログラムを開発、実施しました。同校ではTUJのほかにも東京大学、立命館アジア太平洋大学などとの連携講座や、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の”宇宙授業”、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の”海洋授業”などを実施し、国際舞台で活躍する人材の育成を目指しています。

1日目のワークショップでは、「異文化」「環境・資源・産業とビジネス」をテーマに、生徒は20~30名のグループに分かれてそれぞれ2~3名のTAによる授業が行われ、プレゼンテーションスキルについても学びました。2日目はプレゼンテーションの準備のあと、制作したポスターを使ってテーマについてそれぞれ学んだ成果を発表しました。TUJのAEPアカデミック・コーディネーター で今回のレッスンプランを作成し、TAの指導にあたった一人でもあるジェフリー・フラハンは「社会の課題に目を向けるための演習として、携帯電話など身近な題材を使い、環境への影響についてグループで討論をしてもらいました。クリティカル・シンキング(分析的思考力)やコミュニケーション能力を養う訓練の第一歩として、生徒の興味、関心を高める工夫は欠かせません。また、プログラム最大の特色として、米国、インド、ミャンマー、バングラデシュ、ネパール、フィンランド、日本など様々な国籍のTUJの現役学生がTAとして授業を進めました。多様な国籍、文化的背景に加え、生徒の年齢に近いTAとコミュニケーションを図ることで、『異文化』をより身近に感じられたことでしょう」と語っています。

写真:授業の様子

横浜南高の生徒からは、「英語でスピーチする機会がたくさんあって、自分にとっていい経験になった。また、英語でどういったらいいのか分からないところを教えてくれたりと、TUJの先生はとても親切で楽しかった」「ワークショップでは日本と違う他の国の文化についてや、環境問題について教えていただいたので、様々なものについて興味がわきました。先生がたくさんいたので、様々な角度から教えてもらえるのがとてもいいところだと思います」「学生(TA)の方が積極的に来てアドバイスをくれたりしたので、すごく助かりました。英語を話すときも、分からなくて困っているとき何を言いたいのか考えてくれてしっかりと聞いてくれたから嬉しかったです」など、TAとの触れ合いが印象に残ったという声が多数聞かれました。

このほかにもTUJでは日本のグローバル教育に貢献すべく、小平高等学校、大和西高等学校、提携先の武蔵大学、武蔵高等学校中学校のほか、各地の教育機関等向けにそれぞれのニーズにあった英語研修プログラムの開発・提供をしています。