(※取材・撮影/2021年5月)

学生プロフィール

氏名:Cristian Etpison Nicolescu
出身国:パラオ
専攻学科:国際ビジネス
インターン先企業:アジア開発銀行のパラオ地域事務所

—参加したインターンシップについて教えてください。

私はアジア開発銀行のパラオ太平洋オフィス(正式名はパラオ地域事務所?)でインターンシップに参加しました。新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が行われているこの時期にパラオへの帰国を決め、幸いパラオではコロナの感染者が出ていなかったため安心して戻ることができました。

インターンシップではパラオの農業について調査をするという役割が私に与えられました。ご存じかもしれませんが、アジア開発銀行は非営利組織です。国連の世界銀行やIMFのように、世界の貧困や地球規模の問題に取り組むことを目的とした開発銀行で、アジア太平洋地域の新興国を支援しています。

このインターンシップは自身で見つけだしたもので、パラオへ帰国後アジア開発銀行に直接応募しました。パラオの経済全般について学び、また補助金や助成金を提供してパラオを支援する方法を学ぶことにも興味があったからです。実際に現地に伺い問い合わせたところ、彼らはとても親切に私を受け入れてくれました。

—インターンでどのような課題に直面しましたか?

このインターンシップで苦労したことは調査データを集めることでした。多くの企業や地方自治体、組織などがなかなか期限通りに連絡をくれなかったのです。そこで私は根気強く、返答してもらえるよう出来る限り丁寧に頼み続けました。そうしてこの課題を乗り越えることができたのです。

—インターシップで最もやりがいを感じたのは?

私がこの体験で最も有意義と感じたことは、インターンシップを通したくさんを学びながら自分ができることをやり遂げたことです。例えばパラオのさまざまな農場を訪れ、地元の農家に質問し、何が栽培されているかを見たりして、パラオの農業開発をどのように改善していけばよいかを学びました。

—TUJでの学びはどのように役立ちましたか?

TUJでの学びが、プロの意識を持ってインターンシップに取り組むための基礎を築いてくれたと思います。TUJの講義では開発経済学について学び、そこで私たちはさまざまな行政機関、NGO、世界銀行、アジア開発銀行、国連について議論しました。ほかには、共に働いた人々やインターン仲間から仕事面で貴重なアドバイスをもらえたことです。そうした人々と出会うことができてとても感謝しています。

大学で読んだり学んだりした組織のひとつで実際にインターンシップに参加できたことは、自分にとって非常に貴重で素晴らしい経験でした。インターンシップ先について事前に学んでおくことで、現場をより深く理解できます。企業や組織の背景について知っておくことで、受動的な学びではなく、よりインパクトのある経験にすることができます。

幸いなことに、私の上司は大学の講義日程について非常に柔軟に対応してくれ、講義日程の合間にインターンシップの時間を組み込むことも許してくれました。そのような機会を頂き、とても幸せに思います。アジア開発銀行のインターンシップに参加していたほとんどの間、講義をパラオで受けていました。そうできるようにスケジュールの調整をお願いしたからです。私の上司は、必要な場合には勉強するためのスペースも用意してくれましたし、会議室さえ利用させてくれました。

—将来のインターン生にメッセージをお願いします。

これからインターンシップに参加する人へアドバイスは、自分に自信を持つことです。インターンであったとしても、自分が実習中だとは思わないことです。もちろん、相手に敬意を払うことは大切ですが、しっかりと自己主張して、必要な場合には質問することです。質問することを恐れてはいけません。自分が役に立てる場をできる限り探して、学ぶのをやめないことです。常に心を開き、できるだけ多くのことを聴き、学ぶように心がけてください。分からないことがあれば、誰かに尋ねるか、自分でよく調べること。そうすることで、自分が役に立てる場を見つけください。それが、これからインターンシップに参加する人へのアドバイスです。

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