2026年6月11日、TUJで行われた特別講演で学生の質問に耳を傾けるアブドゥル・ハミード駐日パキスタン大使。

  • ハミード大使、TUJで日本との関係や外交、パキスタンの未来を語る
  • 大使、国際外交における国連の継続的な重要性を強調
  • ハミード大使の訪問で、2026年のTUJ要人招聘は5人目に

駐日パキスタン大使のアブドゥル・ハミード氏が2026年6月11日、テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区、学長:マシュー・ウィルソン、以下TUJ)のジャーナリズム研究コースで講演を行いました。学生たちにとって、現役の駐日大使と直接交流し、パキスタンと日本の二国間関係や大使自身の外交経験について質問できる貴重な機会となりました。

ハミード大使は、TUJ特任准教授で日本外国特派員協会(FCCJ)会長を務めるダン・スローンの招待を受けて講演を行いました。講演では、パキスタンの歴史や文化、経済状況、国際社会への外交的貢献に加え、日本との二国間関係など、幅広いテーマについて紹介しました。

TUJの学生や教職員を前に、ハミード大使はパキスタンが世界有数の若い人口構成を持ち2億4,000万人の国民のうち60%以上が30歳未満であり、この人口構成が将来の経済成長を支える大きな可能性を秘めていると述べました。

また、パキスタンと日本が1952年外交関係を樹立して以来、来年には75周年を迎えると説明しました。両国は貿易、技術、開発といった分野で長い間協力関係を築いており、日本は政府運営や産業発展のモデルとして、多くのパキスタン国民から高く評価されていると付け加えました。

国連の重要性を強調

2025年に駐日大使に任命される以前、ハミード大使は数々の外交職を歴任し、2009年から2014年にかけてはニューヨークのパキスタン国連常駐代表部で政治担当参事官を務めました。その任期中は、テロ対策や法の支配、国際法務などの問題に取り組みました。

こうした経験を踏まえ、ハミード大使は、国連が世界的な課題にどの程度有効に対応できているかというスローンの問いに対し、国連の重要性について自身の見解を述べました。国連は国際外交や多国間協力において、引き続き重要な役割を果たしていると強調しました。

また、国連やその指導部に対する批判があることは認めつつも、世界の首脳や外相らが一堂に会し、地球規模の課題を議論できる場として、国連は依然として大きな意義を持っていると述べました。

「例えばニューヨークでは、約150カ国の大統領や首相、外相を毎年5日間にわたり一つの建物に集めることができる機関です」とハミード大使は語ります。「これほどの招集力を持つ機関は他にありません。このような招集力を他の機関が持つことは非常に難しいことです」

また、多くの国際法や協定が国連の枠組みを通じて協議され、加盟国の大多数に支持されていると説明しました。国連を非効率な組織とみなす人もいるかもしれないものの、同様の役割を担える機関が他に存在しないからこそ、その重要性は失われていないとの考えを示しました。

「多くの国が自発的に法律に従い、約束を果たそうとします」と大使は述べました。「他に代わる機関はありません。ミュンヘン安全保障会議やダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)はありますが、比較にはなりません」。

今年5回目となるTUJへの要人訪問

駐日大使をはじめとする外交官や政府高官、国際機関の代表者など、多彩なゲストが定期的にTUJを訪れています。こうした機会は、学生たちにとって国際情勢について理解を深めるとともに、第一線で活躍する専門家の経験や考え方に触れる貴重な機会となっています。特に、外交官を目指す学生や政治学、コミュニケーション学および関連分野を専攻する学生の関心が高く、活発な意見交換が行われます。

ハミード大使の訪問は、今年TUJを訪れた外交・国際分野の要人として5人目となりました。これまで、2月17日にペトラ・ジグムント駐日ドイツ大使、3月3日にチリツィ・マルワラ国連事務次長、3月5日にフレイン・パウルソン駐日アイスランド大使、4月2日にナーセル・シュライデ駐日ヨルダン大使が訪れています。


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