2024年4月12日のレクチャーにてジャン・アントワーヌ・デュフ駐日セネガル大使と握手するマシュー・ウィルソン学長。
2024年4月12日、ジャン・アントワーヌ・デュフ駐日セネガル大使がテンプル大学ジャパンキャンパス(東京都世田谷区/学長:マシュー・ウィルソン、以下TUJ)を来訪し、セネガル出身のシン・ファイ博士が教える学部課程教養科目「バイリンガル・コミュニティー」の授業にて、同国の文化と社会的結束について、学生・教職員に向け講義を行いました。
講義に先立ってマシュー・ウィルソン学長が歓迎の挨拶を行い、テンプル大学創立者ラッセル・コンウェル氏について話した後、コンウェル氏の著書、『富と幸福の探し方(Acres of Diamond)』を大使に贈呈しました。
講義のタイトルは、「社会の結束と世界への開放性をもたらすセネガルの文化(Culture in Senegal as a Factor of Social Cohesion and Openness to the World)」です。その中で大使は、歴史や政治、セネガル文化・芸術の国際的影響などについて語るとともに、セネガル社会の多様性についても言及。様々な民族や宗教的背景を持つ人々が相互に尊重しあいながら平和に共存している現状を強調しました。
心に聞き入っていた参加者からは講義後に多くの質問が発せられ、質疑応答は40分以上に及びました。学生たちからは、セネガルのバシル・ジョマイ・ファイ大統領についての質問のほか、日本との外交・経済関係から植民地時代の宗主国であり現在は重要なパートナーであるフランスとの歴史的関係まで、さまざまな問いが提起されました。
セネガル社会の平和を作り出しているものは何か、という学生の質問に対し、大使は、宗教間・民族間で冗談も交えた友好的な対話が常に行われていることに加え、セネガルでは地域社会が教育に関わっていることも、その要因だと回答。自身の幼年時代を振り返り、地域全体で子どもの育成に関わるのが村の伝統的な教育アプローチだと語りました。「村で私が何か悪いことをすれば、必ず誰かがそれを正し、両親のところに連れていかれました。村人全員が教育に貢献することで規律と結束が育まれたのです」とデュフ大使は述べました。
TUJは定期的に日本政府や外国大使館からゲストスピーカーを招き、それら高官から学生たちが直接話を聞く貴重な機会を設けています。最近招聘したゲストには、四方敬之(しかた・のりゆき)内閣広報官(2023年9月)、ドン・グレイブス米国商務省副長官(2023年9月)、ラーム・エマニュエル駐日米国大使(2023年2月)、サンジェイ・クマール・ヴァルマ駐日インド大使 (2022年10月)、リトアニア大使館のアルギマンタス・ミセヴィシウス公使参事官(2022年3月)、在日ウクライナ大使館セルギー・コルスンスキー特命全権大使(2022年2月)が含まれます。また、2022年5月のTUJ卒業式では河野太郎・衆議院議員(現デジタル大臣)が基調講演を行いました。
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